不動産ESGと不動産SDGsの具体的アクション

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たくジム
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不動産業の具体的な活動の中にSDGsの活動領域があります。

不動産ESGとSDGsは、「省エネ」等の観点で、建物の省エネ化については「環境工学」という分野で長期にわたり議論がされてきてます。特に近年、PRIに基づき不動産にESGとSDGsは非常に重要なテーマとなってきており、率先して導入検討が進められてます。

具体的なアクション方法

クライアントの皆様にお伺いすると、ESGとSDGsの具体的なアクションがわからないという意見を伺います。クライアントの皆様は、ESGとSDGsを勉強して概念なり、何をすべきかを理解されています。しかし具体的に何をすればいいかということは、アイディアが浮かばないことがあります。本ブログは、具体的なESGとSDGsの不動産業界におけるアクション方法を解説していきます。

個別不動産のESGは、「CASBEE」等の認証取得がある

個別不動産のESGは、「CASBEE」等の認証の取得があります。「CASBEE」とは、

BEE (建築物の環境性能効率)=Q(建築物の環境品質・性能)/L(建築物の環境負荷低減性)

 Qの内容は、「室内環境」「サービス機能」「室外環境」

 Lの内容は、「エネルギー」「資源・マテリアル」「敷地外環境」

にて「BEE」と呼ばれる指標を算出します。このBEEが3.0以上をSランク、1.5以上をAランク、0.5以上をBランク、0.5以下をCランクと格付けをします。BEEが高いほど、良いということになります。

があげられます。具体の評価方法は、一般に公表はされていませんが、概ね「設計段階の設定」で決められています。よって、運用において、改善するには「省エネルギー型のエアコンに変更」など、ハードにかかる内容が主となります。

その他、「CASBEE不動産評価」「CASBEEウェルネスオフィス評価」「BREEAM(イギリスの評価手法)」「LEED(アメリカの評価手法)」といった、ソフト面を含んだ評価手法もあります。これらの評価手法も具体的な評価指標の一般公表はされていませんが、概念としては、個別の不動産の評価となります。これらの評価を取得するには、評価業務を行っているコンサルティング会社に相談することで対応が可能です。

CASBEEの詳細は以下のHPに記載があります。

CASBEE評価認証 | 省エネ適合性判定・BELS評価等 | 日本建築センター
CASBEE評価認証。日本建築センター(BCJ)は、安全安心で環境に配慮した建築物の整備を推進するため、建築技術に関して第三者審査・評価や情報提供など信頼あるサービスを提供します。

個別不動産で「CASBEE」等の認証取得のメリット

個別不動産の「CASBEE」等の認証取得は、「不動産の売買をしても評価自体は引き継がれる」という点です。この点、買主が、「ESG」や「SDGs」を優先する投資家の場合、個別不動産の認証取得は、有利です。また、「ESG」の観点で評価取得済みの物件にしか投資をしない投資家にもアプローチをすることが可能です。

不動産会社組織のESGは、「GRESB」等の認証取得がある

「CASBEE」等の認証取得の懸念点は、コストが発生するという点です。よって、気軽に「ESGやSDGsに取り組みたい」という中小企業のニーズには、対応しきれません。この点、「GRESB」の評価基準の活用があげられます。

GRESBの評価基準は、以下のHPの「Assessment Resources」の欄にて、最新のアセスメントが詳細に記載されています。

Just a moment...

記載は、英語ですが、グーグル翻訳等を使うことで日本語にすることは可能です。これらを見ると、

  • ESGの基準等を公開していますか?
  • 保有物件の満足度調査をしていますか?

等、具体的なアクション方法が記載されています。これらの手法を参考に、実際に自社で取り組めることをすることで、結果的に「ESG」や「SDGs」の不動産の活動を具体的に行うことが出来ます。

不動産ESGの実例集

以上にて、不動産ESGと不動産SDGsの具体的アクションは分かったが、実例がないとどうすればよいのかわからないという点があります。そこで、以下には、「実例」を挙げて「ESG」と「SDGs」に対応している内容を記載したいと思います。

原状回復工事は、必要最低限に抑える。

原状回復工事を、必要最低限にすることで、投資コストを低減させ、環境負荷の低減につなげる。

物件取得時に土壌汚染調査を行う

物件取得時に土壌汚染調査を行い、土壌汚染の有る不動産流通を避ける。

物件取得時に、建物遵法性調査を行う

物件取得時に、建物遵法性調査を行い、行政法に違反している不動産流通を避ける。

地域活動として、物件周辺のごみ拾いをする

物件周辺がきれいになり、物件価値向上につながる

ESGポスターの掲示

マンションの掲示板に、「この物件はESGを推進している」旨の掲載をして、啓もう活動をしている。

地域のごみ拾いの実施

定期的にマンション・ビル周辺の「地域のごみ拾い」をして、社会貢献活動をしている。

エネルギー使用量のモニタリング

マンション・ビルの「電気使用量」「ガス使用量」をモニタリングし、テナントに「削減」を促すよう、掲示板に告知する。

物件の環境情報のモニタリング

マンション・ビルの「土壌汚染」「アスベスト」「PCB」等の有無をモニタリングし、テナントへの環境負荷がないことをモニタリングする。

節水型の製品の導入

マンション等の居室内で「節水型シャワー」や「2重窓」や「最新のエアコンの導入」をすることで、省エネを推進するが、導入戸数をモニタリングすることで、積極性に数値化する。

共用部のLED化

電球をLED化することで、省エネを推進する。

テナント満足度アンケート

テナントの満足度アンケートを取り、改善することで、地域社会貢献を推進する。

SDGsの実例集

以下では、SDGsの17のターゲットをベースに、どのようなことが出来るかを整理しました。重要なのは、「提供側」にもメリットがある施策をとることで、SDGsを推進させることです。

1貧困をなくそう

施策:空室の長くなった部屋は、賃料を「学生限定」「女性限定」等で周辺賃料より下げる。

提供側メリット:空室率の低下

受益側メリット:低賃料で入居

2飢餓をゼロに

施策:低所得者の入居審査を甘くする

提供側メリット:空室率の低下

受益側メリット:定住地を得られる

3すべての人に健康と福祉を

施策: 高齢者福祉住宅の提供

提供側メリット: 長期安定賃料の獲得

受益側メリット: 高齢者の定住地が得られる

4質の高い教育をみんなに

施策: オーナー負担でネットつなぎ放題の導入

提供側メリット: 空室率の低下

受益側メリット: 情報格差の是正

5ジェンダー平等を実現しよう

施策: 入居審査で、男女間の差をつけない

提供側メリット: 空室率の低下

受益側メリット: 入居時差別の是正

6安全な水とトイレを世界中に

施策: ウォシュレットの導入

提供側メリット: 空室率の低下

受益側メリット: アメニティの向上

7エネルギーをみんなに そしてクリーンに

施策: 太陽光発電パネルの導入、電動自動車のカーシェア設置

提供側メリット: NOIの向上

受益側メリット: クリーンなエネルギーの利用

8働きがいも経済成長も

施策: 物件のバリューアップ(エントランスのデザイン変更)

提供側メリット: NOIの向上

受益側メリット: アメニティの向上

9産業と技術革新の基盤をつくろう

施策: 屋上アンテナ設置への協力(アンテナは、屋上防水の劣化につながるので導入されにくい)

提供側メリット: NOIの向上

受益側メリット: 安定的な電波の享受

10人や国の不平等をなくそう

施策: 入居審査で、国籍による差をつけない

提供側メリット: 空室率の低下

受益側メリット: 人種差別の是正

11住み続けられるまちづくりを

施策: 古い物件のリノベーション

提供側メリット: 空室率の低下

受益側メリット: 低賃料で入居

12つくる責任つかう責任

施策: アスベスト・土壌汚染のないマンションづくり

提供側メリット: 物件品質の向上

受益側メリット: アメニティの向上

13気候変動に具体的な対策を

施策: 2重窓等の省エネ設備の導入

提供側メリット: 物件品質の向上

受益側メリット: 電気代の削減(CO2の削減)

14海の豊かさを守ろう

施策: ディスポーザーの撤去

提供側メリット: 維持コストの低減

受益側メリット: 海を汚さないようになる。

15陸の豊かさも守ろう

施策: 建物周辺の緑化

提供側メリット: 物件品質の向上

受益側メリット: 緑豊かな生活ができる。

16平和と公正をすべての人に

施策:建築基準法に適合したマンションづくり

提供側メリット: 物件品質の向上

受益側メリット: 法令順守ができる

17パートナーシップで目標を達成しよう

施策: マンション管理会社としての「町内会」への加入

提供側メリット: 地域貢献ができる

受益側メリット: 入居者がお祭りに参加できる

ESGやSDGsは、メリットが豊富

ESGやSDGsは、慈善活動のように認識され、自社にメリットが少ないと考える方も少なくないと思われます。しかし、ESGやSDGsは、前述の通り、自社にとって多数のメリットを含んでいます。また、社会経済環境上、ESGやSDGsの推進は求められています。よって、メリットをしっかり認識したうえで、推進を進めることが重要です。

出来ることで、自社にメリットのある内容から始めよう

ESGやSDGsは、やるべきことがたくさんあります。筆者は、「出来ることで、自社にメリットのある内容」を進めることをお勧めします。ESGやSDGsは、継続実施が重要です。よって、「出来ないこと」や「自社にメリットのない内容」は、そのうちやらなくなる可能性が高く、ESGやSDGsの推進にはつながりません。よって、出来ることでメリットのあることに注力し、進めることが重要です。

たくみ事務所は、「不動産ESGと不動産SDGsの具体的アクション」のアドバイスをいたします。

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